社会人のみなさんは、夏休みと聞けば子供の頃のような長期の夏休みを懐かしく感じるのではないでしょうか?日本の企業では、ゴールデンウィークとお盆休みが年間の中でも大きな長期休暇とされ、同じ時期に休みをとることが一般的ですよね。
ところが、海外では日本とは違った休暇の取り方が一般的です。今回は、うらやましくなるようなヨーロッパの夏休み取得の常識とその過ごし方についてご紹介します。
夏のバカンスを楽しむ権利はヨーロッパの常識
働きすぎで知られる日本人から見ると、長期夏休みを自由に取得するヨーロッパ人は仕事にやる気がないのではないかとつい疑ってしまいそうですね。
しかし、ヨーロッパでは夏休みを取得することはそれぞれの人々が生きる上で最も大切な権利の一つと尊重されており、それゆえに有給休暇の日数や取得の権利が法律でしっかりと守られています。
夏のバカンスを楽しむヨーロッパ人は仕事にやる気がないのではなく、人生の中の優先順位が日本人とは根本的に異なるようです。それぞれの人々が、家族や友人と過ごす時間を生活の中の醍醐味として優先しているのですね。心にゆとりをもって個々のプライベートの時間を満喫するということは、働きすぎの私たち日本人にとって、少し見直さなければいけない部分なのではないでしょうか。
ヨーロッパの年間有給休暇の最低日数
年間有給休暇20日間が保証されている国
- イギリス
- ドイツ
- イタリア
- ベルギー
年間有給休暇25日間が保証されている国
- フランス
- スウェーデン
- ノルウェー
- デンマーク
- フィンランド
これに加えてカレンダーが赤になる祝日が各国あるので、最も多い国では年間35日を超える有給休暇があるということになります。また、雇用の際の契約交渉によってはこの有給休暇の日数も人によってそれぞれです。
ヨーロッパ人は、ほとんどの有給休暇を夏休み期間に使います。土日は有給休暇の消化には含まれないので、有給休暇の20日間を利用して合計3〜4週間連続で休むことが一般的です。有給休暇が25日間ある場合は2週間と3週間に分けて取得する人もいるようです。
意外なヨーロッパ人の夏休みの過ごし方
それでは、ヨーロッパ人は一体どのように長期の夏休みを過ごすのでしょうか。
サマーハウスでゆっくりと過ごす
ヨーロッパでは、地方にサマーハウス/別荘を所有していることが多く、夏休みの期間はそこで家族や友人を招待したりしてゆっくりとバカンスを楽しみます。ヨーロッパ人は日光浴が大好きなので、ビーチで日焼けを楽しんだり庭でバーベキューを楽しんだりと、外で夏の太陽を満喫します。
また、ヨーロッパ人はウォーキングやエクササイズを日常生活に取り入れているのがごく一般的なので、そういったごく普通の生活を日常から離れた静かな場所で楽しむのがヨーロッパ人のバカンスの過ごし方なのです。
家族みんなで日程を合わせて同じ期間に長期の夏休みを取得できるというのは、とても羨ましい環境ですよね。
夏休みの間のお店や企業はどうなるのか
多くの人が挙って同じ時期に夏休みを取得すると、お店や企業はどうなるの?と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。一体どうなっているのかというと、さすがヨーロッパ!もちろんお店も企業も夏休みが優先です。街中では夏の期間は一ヶ月ほどお店を閉めるとことも珍しくありません。企業では、問い合わせても担当者が夏休みのため不在だということは仕方がありません。会社によっては引き継ぎの人がいない場合もあり、そうなると本人が休暇から戻るのを待つしかありませんね。
夏休みはみんなの人権なので、休暇のためにやりとりが少し滞ることがあっても誰も責めることも責められることも苛立つこともないのです。
まとめ
ヨーロッパでは、プライベートと仕事を両立させて心身ともに豊かな生活を送ることが人生の中でもっとも重要なことだというのがその環境からもよく分かりますね。優先順位が仕事第一の日本の環境はまだまだヨーロッパに比べると厳しいように思いますが、少しずつそういった環境や考え方が見直されてバランスの取れたストレスの少ない社会になるといいですね。
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